「そんな訳で、オレ達付き合うことになったからよ、宜しくしてやってくれ」
「おー、雷神衆よろしくなー!」
「えっ?」
「えっ?」
「…?!」
「えっ、ラクサス好きな人がいるなんて言ってなかったじゃない」
「そうだぜラクサス」
「…?!?」
「そうだったか?」
「そうよ。ナツはラクサスでいいの?この妖精にしときなさいよ」
「ババァはやめて、オレにしとけよ」
「…いくらテメェらとは言え人のもんに手ぇ出すたぁいい度胸だなァおい…」
「や、やぁねぇ、ラクサス冗談よ、冗談」
「そ、そうだぜラクサス、ちょっと魔力出しすぎだと思うぜ?」
「テメェら…歯ぁくいし」
「ラクサスっ!!!」
「なんだフリード」
「オレはっ、オレはっ…!!」
「どしたフリード、腹でもいてぇの?」
「ナツ、お前は黙ってろ」
「あ、あい…」
「オレは、認めない!!!」
「えっ」
「…」
「これは知ってた」
「ラクサスが誰かのものになるなんてオレは断じて…断じて認めんぞ…ナツっ…!」
「?、好きっていったのはオレじゃなくてラクサスからだぞ?」
「おい、余計なこというな」
「いてっ」
「まあっ、そうだったのね」
「ヒュゥ!お前も人の子だったというわけかよ」
「るせぇよ」
「なん…だと…?!ラクサスから…だと…?!」
「うわっなんかショック受けてんだけど」
「いつものことだから気にしなくていいのよナツ」
「そーそー、アイツラクサスのこと好きすぎるのが欠点だしな」
「えっ?」
「ん?」
「えっ、知らなかったのラクサス」
「えっ、知ってると思っててスルーしてると思ってたぜラクサス」
「いや、気が付きもしなかった」
「?!?!」
「そーなのか?フリード、ラクサスの事が好きだったのかよ」
「そりゃもう凄まじく」
「そりゃもう激しく」
「…そうか」
「っ、ナツ!!!」
「なんだ?」
「オレとラクサスをかけて決闘を申し込む!場所は裏庭、時間は今からだ…逃げるなよ!!」
「ん?おかしくね?」
「あら、これはこれで面白いわね…ギルドのみんなに伝えてきましょ、ビッグスロー」
「いいねぇ」
「いや、オレは全く面白くねぇし、ナツを賭けて戦うんじゃねぇのかよ」
「ナツではない。ラクサスを賭けて、だ」
「え、うん?え?あれ?」
「オレは先に行っている。勝った方がラクサスのものになる」
「えっ」
「…はぁ…ナツ」
「ラクサスー、どうしてこうなっちまった」
「わかんねぇけど、アイツの事だ…裏庭で待ってるだろうから、取りあえず行ってこい」
「勝てばいいのか?」
「まー、そうなる」
「じゃあオレラクサスのために頑張るな!行ってくるぜっ!」
(これはこれで、よかったのかも)




このあとギャラリーに囲まれて決闘して、勿論ナツが瞬殺で勝ちました

* * * * *

その後の話

「それにしても、昨日のフリードは瞬殺だったなぁ」
「電光石火でやられてたわね。更にその後ナツがラクサスに誉められて頭なでられてるのを見て」
「ああ、ダブルパンチだったな…その後の雷神衆大反省会で荒れに荒れたけど」
「でもやっぱりクソ真面目っていうの?ナツに対して普通の態度だけど」
「いや、」
「何よ」
「そうでもねぇみたいだぞ…ほら、あれ見ろ」
「あれ?ナツとフリード?」
「フリードのやつ、こうなったら徹底的にラクサスに見合う男にする、って言って聞かねーわけ」
「見合うって…例えばどんなよ」
「今アイツ、ナツに勉強教えてるんだよ」
「なんで?!」
「ラクサスに見合うからには勉学が必要、らしい。ナツがもうやだ、助けてってラクサスに泣きついてるのをみた」
「なら、ラクサスに言って止めて貰うようにすればいいじゃない」
「それが、フリードの好意に気が付かなかったのと、フリードに言いくるめられてだな…」
「なるほどね。まるで嫁と息子と姑みたいな関係だわ」
「板挟みだなこりゃ」
「ラクサスも大変ねぇ」

フリードは安定のラクサス厨